転職活動の面接では、前職の退職理由を聞かれることがよくあります。「正直に答えてもいいの?」と悩む方向けに、質問の意図と好印象な答え方のコツを解説!具体的な例文もご紹介します。
目次
■ 面接官が前職の退職理由を聞く意図は?
・前職と同じ理由で辞めないか探りたい
・自社にマッチする人材か見極めたい
■ 前職の退職理由を答えるときのポイント
・嘘やテンプレートの丸暗記はしない
・ポジティブな伝え方に変換する
・「応募先でどう活躍したいのか」をセットで話す
■ 【例文】面接で前職の退職理由を聞かれたときの答え方
【ケース1】人間関係の悩みがあった
【ケース2】給料に不満があった
【ケース3】残業や休日出勤が多かった
【ケース4】企業の方針に不満があった
【ケース5】体調不良
【ケース6】家庭の事情
【ケース7】パワハラを受けていた
【ケース8】キャリアアップしたい
■ 面接での退職理由の答え方に関するQ&A
・退職理由が思いつかないときは?
・退職理由が複数ある場合の答え方は?
・退職理由を聞かれないこともある?
・メンタルの不調で退職したことは正直に言っていい?
・介護業界で多い退職理由は?
■ 退職理由は今後の目標とセットで答えよう
面接で前職の退職理由を聞かれたら、どう答えるべきか悩む方も多いでしょう。より適切な回答をするには、その質問の意図を理解することが重要です。
前職の退職理由を聞くとき、面接官は主に以下2つのポイントを見ています。
面接官は前職の退職理由を聞くことで、応募者が自社でも同じ理由で辞めてしまわないかを確認しています。
例えば、退職理由を聞かれて「残業が多かったから」と答えると、「うちでも繁忙期が来たらすぐ辞めてしまうのではないか?」と不安視される可能性があります。
この場合、ただ「残業がいやだった」と言うのではなく、実際にどれくらい残業があり、今後どんな働き方をしたいのか具体的に伝えることが大切です。
企業側は採用活動にコストをかけている分、できるだけ長く活躍してくれる人材を求めていると考えましょう。
前職の退職理由には、その人の性格や仕事に対する価値観が反映されています。
そのため、面接官は退職理由から応募者の人物像を掘り下げ、自社とマッチする人材かを見極めようとしています。
例えば、「若手が意見を言えない環境だった」という退職理由なら、風通しのよさを重視する人だと考えられます。
「残業が多くて育児と両立できなかった」という理由なら、ワークライフバランスを意識して効率的に働きたいタイプかもしれません。
面接官は退職理由を通して「どんなことがモチベーションに影響するのか」や「仕事で不満を抱いたときどう行動する人なのか」を理解し、採用可否の判断につなげていると言えるでしょう。
面接で前職の退職理由を聞かれた際、「正直に答えると落ちるかもしれない」と不安に感じる方も多いでしょう。しかし、単純にネガティブな理由を隠せば採用につながるというわけではありません。
面接で退職理由を答えるときは、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
人間関係や働き方に対する不満など、前職をネガティブな理由で退職する方も多いでしょう。
しかし印象を気にして嘘をついたり、聞こえの良いテンプレートを丸暗記して答えたりするのはおすすめできません。
事実と異なる回答は相手の信頼を損なうだけでなく、本音を隠すことで入社後のミスマッチにつながる可能性があるからです。
面接官に与える印象は重要ですが、あくまで自分の考えや実情を踏まえたうえで、伝え方を工夫するようにしましょう。
ネガティブな退職理由も、伝え方次第で印象が変わります。
そのままストレートに答えると前職への不平不満に聞こえてしまうため、以下のようにポジティブな言い換えを考えてみましょう。
・人間関係が悪かった
➡「チームワークを大切にしたい」
・経営者がワンマンだった
➡「現場の声が活かせる環境で、主体性を持って働きたい」
・サービス残業が多かった
➡「メリハリのある働き方を実現したい」
・給料が安かった
➡「スキルや成果を評価してもらえる環境で、長期的に貢献したい」
ネガティブな理由は「なぜ嫌だったのか」「本当はどんな働き方を望んでいるのか」を分析すると、ポジティブに伝えやすくなります。
また、退職理由のすべてを包み隠さず伝える必要はありません。話すこと・話さないことを事前に決めておくのも一つのポイントです。
退職理由を答えるときは、「応募先でどう活躍していきたいのか」もセットで伝えることが大切です。
以下の流れに沿って、簡潔にまとめるとよいでしょう。
① 退職理由
② ①がなぜ退職(転職)につながるのか
③ 転職後の目標
「こういう理由で辞めた」→「それはこう考えているから」→「だから転職後はこういう風に活躍していきたい」と、一連の流れで話せると、企業側も納得感があります。
質問に簡潔に答えつつ、入社後の姿をイメージしてもらえるよう伝えるのがポイントです。
ここでは、前職の退職理由を答える際の、具体的な例文とポイントを紹介します。ご自分の状況と照らし合わせて、参考にしてください。
以下は、前職の人間関係に悩んで退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
前職は長年のやり方を大切にする職場で、若手職員が意見を発信しづらい環境でした。私は仕事をする上でチームの連携が重要だと感じており、より活発な意見交換ができる職場で働きたいと思ったため、転職を決意しました。立場や職種の枠を超えて積極的にコミュニケーションを取り、お客者様により良いサービス提供をしていきたいと考えています。
【NG回答例】
職場に威圧的な先輩がいて、その人と同じシフトに入るのが苦痛でした。業務上必要なコミュニケーションも取りづらかったので、嫌になり退職しました。
職場の人間関係に悩んで退職した場合、「誰かのせいで辞めた」という伝え方ではネガティブな印象を与えてしまいます。
感情をそのままぶつけるのではなく、新しい職場でどのような関係性を築きたいのかという視点で答えるとよいでしょう。
以下は、前職の給料に不満があり退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
前職では介護福祉士の資格を取り、リーダー職に就きましたが、給与面で変化がありませんでした。仕事自体にはやりがいを感じていましたが、将来的なキャリアを考えたとき、役割や専門性がきちんと評価される環境で働きたいと思い、転職を決意しました。これまでの経験や資格を活かし、高いモチベーションを維持しながら、責任ある役割を担いたいと考えています。
【NG回答例】
リーダーとして他の人より多くの仕事をこなしていたのに、給料が安かったので退職しました。
実際に給与面の不満から退職に至る方は少なくありません。
しかし「給料が安かったから辞めた」とストレートに伝えると、待遇だけを重視しているように見えてしまいます。
そのため、単に給料アップを目的とした転職ではなく、「適切な評価を受けて活躍していきたい」という前向きな意思表示をするとよいでしょう。
以下は、前職での働き方に不満があり退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
前職では、慢性的に残業や休日出勤が発生しており、働き方に課題を感じていました。現場がより健全な状態で働けるよう業務スケジュールの見直しを提案しましたが、組織として大きな変更は難しく、退職を決意しました。御施設では残業削減などに積極的に取り組まれ、年々改善していると伺っております。ぜひそういった環境で、業務の効率化を図りながら、サービスの質を高めていきたいと考えています。
【NG回答例】
残業や休日出勤を押し付けられることが多く、疲れ果てて退職しました。
ここでのポイントは、「毎日残業させられた」「ブラックだった」など、前職への批判ととられる表現をしないことです。
客観的な事実を伝えたうえで、自分が本来どう働きたいのかということに焦点を当てましょう。
また、業務改善に向けて具体的に取り組んだことがあれば、それを伝えることで主体的な姿勢をアピールできます。
以下は、企業の経営方針(施設の運営方針)に不満があり退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
前職では、施設の入居率を重視した運営が行われていました。その目標自体は経営上欠かせないものだと理解していますが、現場ではアセスメントの時間を十分に確保できない状況もありました。今後はより質の高いケアを提供できるよう、利用者様お一人おひとりをより深く理解できる環境で働きたいと考え、転職を決意しました。
【NG回答例】
経営陣の利益重視の考え方が理解できず、職員の意見に耳を傾けてくれないことが不満で退職を決意しました。
前職の方針と自分の理想にズレがあり退職した場合、ただ「合わなかったから」と答えると、不満や愚痴に聞こえかねません。
働く中で気づいた「自分が大事にしたい仕事の価値観」を整理し、それが応募先の理念とどう結び付くのかを意識して伝えましょう。
以下は、体調不良で退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
前職を退職した理由は、一時的に体調を崩し、治療に専念する必要があったためです。現在は回復しており、医師からも日常生活・就業ともに問題ないと判断をいただいています。この経験を通して、改めて健康で働けることが当たり前ではないと実感しました。御社でご縁があった際は、感謝の気持ちを忘れず、積極的に業務に取り組んでいきたいと考えています。
【NG回答例】
前職の業務は身体的な負担が大きく、ヘルニアになって辞めました。御社に入社してからも、ときどきお休みをいただくと思います。
前職を体調不良により退職した場合、採用可否に影響するポイントの一つが、入社後の業務に支障があるかどうかです。
すでに回復していて問題なく働けるのであれば、そのことを明確に伝えましょう。医師から就業可能と判断を受けている場合は、あわせて説明することで採用側の安心感につながります。
以下は、家庭の事情により退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
遠方に住む母の介護が必要になり、前職を退職しました。その後母の介護施設への入所が決まり、状況が落ち着いたので、改めて仕事に専念したいと考え、御社の求人に応募しました。
【NG回答例】
家庭の事情で退職しました。
※絶対NGとは言えないが、面接官が判断に困る可能性あり
家庭の事情を事細かに話さなくてもよいですが、ぼかしすぎると相手が状況を把握できず、「問題なく働けるのか」と不安視される可能性があります。
面接官に納得感を持ってもらうには、可能な範囲で具体的に現状を伝え、就業に支障がないことを示すとよいでしょう。
以下は、上司からのパワハラに悩み退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
前職では、上司とのコミュニケーションに難しさを感じる場面があり、退職に至りました。自分自身の言動を見つめ直して改善に努めましたが、個人の努力だけでは限界があると感じ、環境を変える決断をしました。今後は、お互いの立場や意見を尊重し合える職場で、責任感を持って業務に取り組んでいきたいと考えています。
【NG回答例】
上司からのパワハラに耐えられず、退職しました。
パワハラが原因で退職した場合、伝え方によっては、上司を一方的に悪者にしているように聞こえてしまうことがあります。
面接では感情的に話さず、客観的な事実をもとに、謙虚な姿勢で伝えることを意識しましょう。
また、パワハラ以外の退職理由がある場合は、その回答を優先するのも一つの選択肢です。
以下は、キャリアアップを目指して退職した場合の回答例です。
【OK回答例】
今後ケアマネジャーとして働きたいと思い、前職で働きながら介護支援専門員の資格を取得しました。ただ、前職では当面ケアマネジャーの欠員が出る見込みがなく、転職を決意しました。ケアマネジャーの業務は未経験ですが、介護職としての現場経験を活かし、利用者様のニーズに寄り添った対応を心がけてまいります。
【NG回答例】
前職で働き続けてもキャリアアップできないと思い、退職しました。
ここでのポイントは、キャリアアップに向けてどう行動したのかと、なぜ退職(転職)する必要があったのかを明確にすることです。
キャリアアップを目指す姿勢は評価されやすい一方、理想や希望だけを語ってしまうと説得力に欠けます。具体的な行動や考えを説明することで、転職に対する本気度が伝わりやすくなるでしょう。
ここでは、退職理由の答え方に関するよくある質問に回答します。
改めて前職の職場環境や仕事内容を振り返り、自分にとっての理想的な働き方とどこが違ったかを整理します。
いったん面接での印象は気にせず、まずは自分自信の本音をとことん分析することから始めましょう。
そのうえで、≪こちら≫で紹介した答え方のポイントに沿って回答内容を考えていくのがおすすめです。
あれもこれもと理由を挙げると、要点のわかりづらい回答になってしまいます。退職理由が複数ある場合は、何を優先的に伝えるべきか整理して答えを決めましょう。
面接の回答に適した退職理由としては、以下が挙げられます。
① 志望動機とリンクする理由
② ポジティブな理由
③ 自分の中で重要度が高い理由
上記①②は、面接官にとって入社後の姿をイメージしやすく、好印象につながるというメリットがあります。
ただし③の観点も重要です。転職後のミスマッチを防ぐためにも、絶対に譲れないと思うことはごまかさず伝えたほうがよいでしょう。
「前職を辞めた理由は?」「転職しようと思ったのはなぜ?」など、ニュアンスは若干異なりますが、前職の退職理由(転職理由)は高確率で聞かれます。
面接本番であわてずに済むよう、回答を準備しておくと安心です。
メンタルの不調で退職したと答えた場合、面接官は「入社後に問題なく働けるのか」という点を注視するでしょう。
不調になった経緯や治療の状況を伝え、客観的に問題ないことが確認できると、採用側の安心感につながります。
また、メンタルの不調以外の退職理由があれば、そちらの回答を優先しても問題ありません。ただし入社後に特別な配慮が必要な場合は、あらかじめ伝えておきましょう。
「令和5年度介護労働実態調査結果」によると、介護事業所で働く人の前職の退職理由は「職場の人間関係に問題があったため」という回答が多くなっています。
| ■直前職(介護関係の仕事)を辞めた理由 | |
| 職場の人間関係に問題があった | 34.3% |
| 法人の理念や運営に不満があった | 26.3% |
| 他に良い仕事・職場があった | 19.9% |
| 収入が少なかった | 16.6% |
| 将来の見込みが立たなかった | 13.2% |
出典:介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査結果」
介護の現場では、同じ職種の先輩・後輩、上司、他職種の職員など、さまざまな人と関係性を築きながら仕事をします。そのため、より良い人間関係を求めて退職(転職)する方も少なくありません。
人間関係などよくあるケース別の退職理由の答え方は、≪こちら≫をぜひ参考にしてください。
面接官が前職の退職理由を聞くのは、応募者が入社後に長く活躍してくれそうかを見極めるためです。そのため、単なる不満に聞こえる回答は避け、ネガティブな理由は伝え方を工夫する必要があります。
伝え方のポイントとしては、主に3つ。
①嘘はつかないこと(本音を隠しすぎないこと)②なるべくポジティブな表現に変換すること③次の職場でどう活躍していきたいか示すことです。
退職理由とセットで今後の目標も伝えることで、入社後の前向きな姿をイメージしてもらえるように回答しましょう。
介護・福祉・医療業界で転職するなら
介護求人ナビでお仕事を探してみませんか?
介護求人ナビは、株式会社ベネッセキャリオスが運営する介護業界最大級の求人サイトです。全国の介護・医療・福祉の求人を多数掲載中。
介護求人ナビ編集部では、仕事や資格に関するお役立ち情報、転職・就職活動のノウハウ、介護・福祉業界で働く人のインタビュー記事などを配信しています!
介護求人ナビは、株式会社ベネッセキャリオスが運営する介護業界最大級の求人サイトです。全国の介護・医療・福祉の求人を多数掲載中。
介護求人ナビ編集部では、仕事や資格に関するお役立ち情報、転職・就職活動のノウハウ、介護・福祉業界で働く人のインタビュー記事などを配信しています!
面接当日、意外と悩みがちな「ノックの回数」。正しいのは3回?4回?ノックしてから入室するまでの、気を付けるべきポイントとNGマナーを解説します!
介護職の求人は数多くありますが、その中から自分に合う職場を選ぶには?基本の3つのステップに沿って、求人の探し方を解説します!
介護求人ナビは全国の介護・福祉・医療の求人を掲載している業界最大級の転職サイトです。
介護職・ヘルパーはもちろん、ケアマネジャーやサービス提供責任者など介護に関わる様々な職種を対象に、全国の介護施設・介護事業所の正社員、パート・アルバイトの求人を掲載中。
希望の勤務地、雇用形態、サービス・施設形態、休日、待遇、アクセス、資格、経験などこだわりの条件からあなたにぴったりのお仕事が探せます。転職支援サービスに登録すると、専門のキャリアアドバイザーから求人の紹介、履歴書の添削、面接のサポートを受けることもできます。
介護・福祉・医療業界の転職、就職、パート・アルバイト先探しに、ぜひ介護求人ナビをご活用ください。
■希望の職種から求人を探す
介護求人ナビは全国の介護・福祉・医療の求人を掲載している業界最大級の転職サイトです。
介護職・ヘルパーはもちろん、ケアマネジャーやサービス提供責任者など介護に関わる様々な職種を対象に、全国の介護施設・介護事業所の正社員、パート・アルバイトの求人を掲載中。
希望の勤務地、雇用形態、サービス・施設形態、休日、待遇、アクセス、資格、経験などこだわりの条件からあなたにぴったりのお仕事が探せます。転職支援サービスに登録すると、専門のキャリアアドバイザーから求人の紹介、履歴書の添削、面接のサポートを受けることもできます。
介護・福祉・医療業界の転職、就職、パート・アルバイト先探しに、ぜひ介護求人ナビをご活用ください。
■希望の職種から求人を探す