利益を目的とせず活動するNPO法人。理念に共感して転職したものの、就業規則や給与に不安が…。
今回は、NPO法人に転職した先輩の失敗談を、介護求人ナビ編集部からのアドバイス付きでご紹介。せっかくの転職を失敗に終わらせないためにも、ぜひ参考にしてください!
非営利団体だから給料は上がらないの? 将来がちょっと不安…
34歳/男性/サトシ
活動方針や、思いやりを重視した介護の理念に共感し、NPOが運営する介護事業所に転職しました。転職先を選んだときは、先々の給与のことまではあまり考えていなかったんです。しかし、営利を目的としない分、今後給与が大きく増えることはないと言われてしまい、気になってきて…。同じ職場で長く働き続けたいと思っていますが、生活のことや将来のことを考えると、やはり少し不安です。
《アドバイス》
介護業界には、営利目的の民間企業や非営利の社会福祉法人、NPOなど、さまざまな法人が存在しています。市区町村が直接運営する施設もあります。介護職として働く側からすると、同じ介護サービスであり、仕事内容に大きな違いはないように見えます。しかし法人の種類によって、理念をはじめ、給与・待遇面などに違いがある場合も。
NPOはもともと営利を目的としていない団体。そのため、たくさんの利益を出して、それを職員に分配し、多くの賃金を払おうという意識は、民間企業に比べると希薄かもしれません。実際、NPOの給与を他と比べると、統計では低めの傾向があります。特に、職員よりも管理者でその傾向が強いようです。
※このページで法人ごとの給与をご紹介しています
しかしながら、民間企業以上に先進的な取り組みをしていたり、地域への影響力があったり、介護業界を変えるような動きをしているNPOも多いのです。そうしたことができるのも、理念に共感し、同じ思いを持った人が集まり、小規模でスピーディに動ける特性があるからこそ。
非営利であることや介護の理念に惹かれたのならば、その環境の中でどのような介護ができるのかを、まずは経験してみてはいかがでしょうか。現在働いているNPOの介護事業所でしか経験できないこともあるかもしれません。早々に転職してしまうのは、もったいないと思われます。
ただ、キャリアを積みながら給与アップをめざしたい人や、介護をビジネスとしてとらえたい人にとっては、NPOは合わないかもしれません。あるいは、どうしても給与面で不安を感じてしまう人は、理念だけでなく、給与・待遇、昇給制度、キャリアアップ制度などの充実もしっかり確認し、もういちど転職先を検討してみてもいいでしょう。
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