介護の現場では、コミュニケーションが不可欠です。
利用者さんの声を聞き、そのニーズに適切に応えることが重要です。また、職員間でも適切にコミュニケーションが取れないと、業務の連携を取ることができません。
介護の現場で必要となるコミュニケーションの手法を体系的に学ぶことができるのが、ケア・コミュニケーション検定です。本記事では、ケア・コミュニケーション検定の内容やカリキュラム、試験概要などについて解説します。
ケア・コミュニケーション検定は、株式会社サーティファイのコミュニケーション能力認定委員会が実施する民間資格です。
介護の現場では、利用者さん、利用者さんの家族、同僚、上司、部下、その他の関係者など、非常に多くの人と関わります。多くの人と良好な関係を築き、業務を円滑に行うためには、適切なコミュニケーションが不可欠です。
しかし、利用者さんの中には、自分の気持ちを上手く表現できずに、コミュニケーションを適切にとれない方もいます。また、コミュニケーション不足によって、同僚と適切な連携が取れなかった結果、業務上のミスが発生してしまうおそれもあります。
ケア・コミュニケーション検定では、介護の現場で発生しがちなコミュニケーションに関する問題について学習することで、上記のような問題を解決することを目的とします。
ケア・コミュニケーション検定を通して学べることは、以下の通りです。
ケア・コミュニケーション検定では、利用者さんとのコミュニケーションについて学習します。利用者さんは、一人ひとり状況が異なり、コミュニケーションがしっかり取れる方もいれば、コミュニケーションを取ることが難しい方もいます。
検定では、症状に応じたコミュニケーションの取り方について学びます。様々な状況にある利用者さんと適切なコミュニケーションを取ることができるようになれば、利用者さんから信頼される介護職となることができるでしょう。
介護の現場では、同僚や上司とのコミュニケーションも不可欠です。介護は、チームで行う業務であるため、コミュニケーションが欠けると、チームの連携がうまく取れなくなってしまいます。
ケア・コミュニケーション検定では、介護の現場におけるチームワークとコミュニケーションについて学習します。介護職員として働くために必要なコミュニケーション能力を学習することで、チームワークの向上に繋がります。
ケア・コミュニケーション検定は、介護等、被援助者さんを援助する現場で役に立つコミュニケーションの手法について学ぶ検定です。そのため、医療、介護、福祉の業務を行う施設で働く職員は、この資格を取得することで、業務に活かすことができるでしょう。
具体的には、病院、老人ホーム、ケアハウス、サービス付き高齢者向け住宅などが当てはまります。
ケア・コミュニケーション検定の受験資格はありません。介護業務について未経験であっても、受験をすることが可能です。
ケア・コミュニケーション検定の概要について解説します。
なお、ケア・コミュニケーション検定は、個人受験のほか、企業や事業所ごとに受験ができる団体受験も実施されています。団体受験の場合は試験日程や申込方法が異なるので、ケア・コミュニケーション検定のホームページを確認してください。
■試験日程
ケア・コミュニケーション検定試験は、1年に1~2回程度実施されています。
■受験料
受験費用は、4,900円です。
■申込方法
受験の申込みは、ケア・コミュニケーション検定のホームページから行います。ユーザー登録後、受験の申し込みを行い、受験料を支払います。支払いは、コンビニ支払い、クレジットカード払い、銀行振込が利用できます。
■受験方法
ケア・コミュニケーション検定試験は、自宅などから受験者のパソコンを使ったWebテストで行われます。
Webテストでは、試験を受けるパソコンのカメラと、個人のスマートフォンのカメラを利用して、2台のカメラで撮影しながら不正行為を防止するデュアルカメラによるリモートWebテスト方式によって実施されます。
ここでは、個人受験でケア・コミュニケーション検定を受験する場合の試験日程をご紹介します。
<第5回>
試験日 |
2023年6月4日(日) |
申込期間 |
2023年3月13日~5月28日 |
合格発表 |
試験の約3週間後 |
<第6回>
試験日 |
2024年3月10日(日) |
申込期間 |
2023年6月5日~2024年3月3日 |
合格発表 |
試験の約3週間後 |
■内容・カリキュラム
ケア・コミュニケーション検定では、介護の現場で必要となるコミュニケーションについて学習を行います。
具体的には、「基本的な心構え」「被援助者との関係構築のためのコミュニケーション」「被援助者の支援のためのコミュニケーション」「職場内でのチームワークとコミュニケーション」「被援助者の症状に応じたコミュニケーション」について学びます。
検定試験の出題範囲に沿った「ケア・コミュニケーション テキスト」を中心に学習を進めていくとよいでしょう。公式問題集も販売されているため、併用するのもおすすめです。
合格に必要な学習時間は、テキストのみ利用した場合30時間、問題集も併用した場合は36時間程度とされています。
■試験の形式
試験は全て多肢選択式で、60分で行われます。
出題数40問のうち、65%以上の正答率で合格となります。
■合格率
2021年度の平均合格率は、88.0%となっています。適切に学習を行えば、合格をすることができるでしょう。
ケア・コミュニケーション検定を取得するメリットについて解説します。
1.利用者さんに信頼される介護職になれる
介護の現場では、コミュニケーションが非常に重要です。しかし、病気や加齢によって、自分の気持ちを上手く伝えることができない利用者さんの気持ちを汲み取るのは、容易ではありません。
ケア・コミュニケーション検定では、症状に応じたコミュニケーションを学びます。学習を進めていけば、利用者さんの状況に応じてコミュニケーションを取ることが可能となります。
利用者さんの気持ちをしっかりと汲み取ることができれば、利用者さんに信頼される介護職となることができるでしょう。
2.関係者と良好な関係を築くことができる
介護の現場では、周りの職員をはじめ、利用者さんの家族、医師や看護師、行政の担当者、地域住民等、様々な人と関わります。これらの人と良好な関係を築かなければ、円滑に業務を行うことはできません。
ケア・コミュニケーション検定では、利用者さんだけではなく、その周りの人とのコミュニケーションについても学習します。学習を進めていけば、周りの人と適切なコミュニケーションを取り良好な関係を築き、業務をより円滑に進めることができるようになるでしょう。
ここまで、ケア・コミュニケーション検定の概要や試験内容について解説をしてきました。ケア・コミュニケーション検定を取得するメリットについて、ご理解いただけたでしょうか。
コミュニケーションは介護の現場で必須のスキルです。自身のコミュニケーション能力をより向上させたいと考えている方は、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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